『マイ・サマー・オブ・ラブ』『水の中のつぼみ』

『マイ・サマー・オブ・ラブ』は、
ずっーーーーーと公開待ちをしていたら
とうとうDVDスルーになっちゃいました。
そしてそして、期待通りの映画だった・・・
今までに私が愛した『ピクニックatハンギング・ロック』『ヴァージン・スーサイズ
乙女の祈り』『エコール』・・・などの系譜を次ぐ作品。
一番直近だと『水の中のぼみ』かな〜


『マイ・サマー』は、
プラダを着た悪魔」のヒールな先輩エミリー役で注目を浴びたエミリー・ブラントが主演。
2004年制作だけど、舞台がイギリス北部の田舎なので古さは全く感じない。
エミリー演じるタムジンとサエない女の子モナのひと夏の物語なんだけど、
サエないモナ演じるナタリー・プレスの貧相な感じがエミリーをより引き立てている。
やっぱり、傲慢でリッチな家の女の子=クールで気の強そうな美人、
気弱で貧乏な育ちの女の子=薄幸そうな地味顔でなくちゃ。
オープニングではタムジンが馬の乗って登場し、モナと出会う。
つうか、馬って、、、
里中満智子の『アリエスの乙女たち』の世界でしかありえないよね〜
イギリスのヨークシャーでは普通なのか・・・
でもつかみOKだけど!
私的に心にぐっとくるシーンがたくさんあった。
モナがタムジンの家に初めてお泊りするところ、、、
ひとつのベッドで一緒に寝るモナのワクワク感に胸キュンよ。
大人のいない邸宅でやることと言えば
お約束のファッションショー。
とっかえひっかえワンピースをあてがった後に
ふたりでダンスするシーンもいい。
かわいいビキニ姿を披露しながら川で水浴びするシーンもたまらんよね〜
ラストはやっぱりね、、な現実的なもの。
『水の中のぼみ』でもそうだった。
でも『マイ・サマー』は一過性の刹那的な感情を描いていると思うけど、
『水の中』は先天的な抗えない感情を生々しく表現していて、
主人公の女の子がそれを受け入れることで未来へ向かっていることがきちんと描かれている。
監督のセリーヌ・シアマがレズビアンだし、
脚本も手掛けているから痛々しくもリアルなのだ。
ジェラシーとか独占欲とか、、、
だから、『水の中』のほうが刺さるのかな〜
ま、何と言っても美少女フロリアーヌを演じるアデル・ヘネルに心奪われちゃったのだけど。
シンクロナイズド・スイミングのシーンとかも満載で
競技用の水着も思春期特有のエロスが漂っていていいのよね〜
脇キャラのブサデブな女の子が大胆な演技を見せつけてくれるんだけど、
これでまた、ブサデブキャラの悲しい性が浮き彫りに・・・
ブサイクは世界共通の役割を与えられているのか・・・
青春映画には必要な要素なんだけどね。。


とにかく、、、、『マイ・サマー・オブ・ラブ』は
主演のふたりが本国イギリスで、イブニング・スタンダード賞最優秀新人賞を受賞し、
英国アカデミー賞最優秀イギリス映画賞も受賞している格調高い作品。
映像も叙情的で美しいし、興味のある人は間違いなく気に入るはず〜
(余談:エミリー・プラントはレズビアンのイギリス人女性4000人を対象に行われたオンライン投票「The Women We'd Love To Love」において
8位に輝いている!)



マイ・サマー・オブ・ラブ [DVD]

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