『天使の宿り木』
ヴァネッサ・パラディが久々に主演を務めたフランス映画。
パトリス・ルコント監督の『橋の上の娘』で脚本と台詞を手掛けたセルジュ・フリードマンが本作では監督を務めている。
ヴァネッサは大御所ジェーン・バーキンを継ぐ“フレンチ・ロリータ”のアイコンよね。
14歳で歌手デビューを果たし、その後女優、モデルなど一大センセーションを巻き起こした。
17歳の時に初主演を飾った『白い婚礼』(1989年)はフレンチ・ロリータモノとして傑作だと思う。
まさに天使のようなヴァネッサが天性の小悪魔ぷりを発揮していて
ヌードもいとわない大胆さに感動すら覚える。
さすがおフランス、ふつうアイドルは17歳じゃ脱がないだろうな・・・
その演技で1990年のセザール賞で新人賞も獲得しているんだから、さすがよね。
まっ、何と言っても役と同じ17歳であの作品をこなしたことが奇跡的に素晴らしい。
その後にも、あのセルジュ・ゲンズブールがプロデュースのアルバム『Variations sur le même t'aime』(1990年)、
1992年にはレニー・クラヴィッツのプロデュースで『Vanessa Paradis』をリリースし大ヒットを記録した。
野獣レニクラが書いたとは思えないほどポップなラブソング「Be My Baby」は今聴いても心躍る永遠のナンバー。
当時ふたりの間も噂がたったけど、世間は想像したいわけよ、
男汁滴る美尻男レニーとロリータ・ヴァネッサとの情事をさ。
でもいいわよね、願い叶うならセルジュには調教されたいわよ・・・ズーズーしいか(笑)。。。
話は戻って、、、、『白い婚礼』の衝撃から19年、
ジョニー・デップとの子供2人を産み落としたヴァネッサが挑んだのが本作。
いくらなんでも、もうロリータではないだろうと思いつつ鑑賞。
いや、相手が60歳とかの初老男が相手ならまだあり得るのか・・・
さすがにもうロリータではなかったが、今度は年下の男を翻弄するオネエ様になっていた!
そうか、その手があったか!!
加齢とともに痩せてトリガラのようになっても、未だ隙っ歯を治さなくても、
結局、ナチュラル・ボーンのフェロモンを持っている限り、世の男性を虜にする役割は変わらない。
ターゲットのゾーンが変動しただけ・・・
若い時は年上を、老いたら年下を魅了するというフレキシブルな色気で、
フレンチ・ロリータは生涯愛され続けるキャラなのだと再確認した。
そう、天然のロリータはリサイクルされるのだ!
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【おまけ】
2007年にリリースされたヴァネッサのアルバム『Divine Idylle / 神々しき純愛』。
オリジナルとしては5枚目のアルバム。
本作では、ヴァネッサの親友であるマチュー・シェディドを中心に、
トマ・フェルセン、ブリジット・フォンテーヌなどがゲスト参加し、
これまで以上にロックン・ロール・オリエンテッドでポップな仕上がり。
全編フランス語の甘いヴォーカルにはスパイシーな魅力も加わり、
ヴァネッサのミステリアスな魔性とエネルギッシュな情熱が感じられます。
ジョニー・デップがジャケットの肖像画を描いていて、これまたニクイ演出よね〜
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